過疎地域神社活性化への取り組み

六保祭(ろっぽのまつり)

石川県 日吉神社(石川県神社庁七尾鹿島支部) 平成30年~令和2年実施

令和6年04月24日

 

執行日時

9月最終土曜日

文化財指定

七尾市無形民俗文化財・日本遺産「灯り舞う半島 能登~熱狂のキリコ祭り~」

https://www.city.nanao.lg.jp/sportsbunka/kurashi/bunka/shiteitourokubunnkazai_ichiran.html

祭礼行事の概要

午後0時50分 各社御神輿・枠旗集合

午後1時 奉幣式

午後2時 六保祭神事・神渡し 第1回獅子舞(拝殿前)

午後2時40分 第2回獅子舞(広場)  

午後3時 発輿

活性化の目標

指導者の負担を軽減するため、自宅でも正確な演舞や合奏の練習ができるようDVD作製を行った。この獅子舞は地区にとっての財産であり、地域への愛着、伝統文化の継承・氏子意識の昂揚、また離村者の祭事への参加増に繋がってほしい。

3年間の活動計画

・1年目

「六保祭こども獅子舞」の獅子や天狗の踊り、お囃子の笛・太皷・鉦の演奏をDVDに撮り、家族での自己練習の一助とし、古くから伝わる伝統を後世に残す。

・2年目

4体の獅子の内2体は発泡スチロールや段ボール等で保護者が作製したもので痛みがひどく1体を新調する。(約37万円) 

・3年目

残るもう1体を新調し、加えて2年目、3年目で踊りをマスターし、複数の曲、踊りを可能にすると同時に「獅子殺し」をできるようにする。

3年間の活動内容

・1年目

平成30年6月12日のDVD作製について12名で話し合い、7月5日より17回の練習を経て、9月29日(土)の祭り当日の獅子舞演舞に至った。各パートの撮影は事前に当日の演舞をDVDに収めた。

・2年目

1年目に作製したDVDをもとに、家庭で予習や練習をすると共に、合同練習時には、DVDに収録された演奏を聞き、演舞を見ながら練習することができ大変役立った。

(以前は、各楽器それぞれに練習し、テンポも本番近くならないと上がらなかったが、DVDにより本番と同じテンポで演舞の練習ができたことは大きな成果であった。)

令和元年8月4日から週3回午後7時30分~8時45分まで本格的な練習が始まり、9月28日の六保祭当日まで13回の練習を行った。

今年度は4本の獅子のうち、発泡スチロールや段ボールで保護者が作った傷みの激しかった1本を新調した。桐製でとても軽く、小学校低学年でも操ることができる八寸の頭、蚊帳、尻尾を364,300円で作製した。八寸ではあまりに小さかったため、来年度は一尺の獅子頭、蚊帳、尻尾を新調する予定である。また、蚊帳に模様がなかったので、今年度の蚊帳と共に模様をつける予定である。

各地区から保護者の方々に送迎して戴き、また練習にも参加して下さり指導にも当たって戴き、感謝に堪えない。

普段はクラブや習い事などで子供達も忙しく、どうしても夏休みの夜に集中して練習してきたが、来年度は演舞の種類も広げたいため、月1、2回練習することができればと思っている。

・3年目

本年度は新型コロナウイルス感染症防止のため、獅子舞の練習も、六保祭の祭事も神事だけとなり、発表の機会を持つことができなかった。

子供獅子舞保存会では、ただ中止するのではなく、子供達に伝統芸能を継承する気持ちを持ってもらいたいと、中学生は作文、小学生、保育園児には塗り絵を作製してもらい、祭当日には境内に展示することにした。

当初は42人の予定であったが、口コミで地域内に広がり、大人の方も塗り絵やちぎり絵などで参加して下さり、約100点奉納することができ感謝であった。

当日は塗り絵を奉納した子供達が両親や祖父母と連れ立って参拝に訪れ、どこに自分の絵が飾られているのか、楽しそうに探す姿が微笑ましかった。

3年間の活動終えて

1、3年間の活動全般について
①3年間の活動について満足していますか。

満足している。

3年間の支援を戴きながら、演舞する子供達、保護者、指導者、神職に至るまで、真剣に取り組み活気があってよかった。

2、活動計画とその成果について
①最終的な目標は達成できましたか。

達成できなかった。

獅子舞の演舞の種類を広げ、獅子殺しまで行うという最終目標にはコロナの影響もあり達成できなかった。

②1年目に立てた活動計画に変更はありましたか。

なし。

③活動成果として増加したものはありましたか。

参拝者数・協力者数

・その要因について

神賑いの一つの子供獅子舞ですが、演舞を見に多くの家族が祭に足を運んでくれた。

④祭礼行事の活性化について、3年間の活動を通して祭礼行事の斎行に変化はありましたか。

あった。

子供獅子舞が活発化することで参拝者数も増えた。

⑤3年間の活動を通して、祭礼行事の継承・復興に向けて、今後の目途は立ちましたか。

立った。

⑥支部内や近隣神社との協力体制の構築はできましたか。

今後検討したい。

今後さらに少子高齢化が進むので、氏子内だけでなく校下全体で活動することを考えたい。

⑦指定地域神社間の神社役員・総代・氏子崇敬者の共同組織の結成、神職以外の関係者または外部団体との連携等他団体との協力体制の構築はできましたか。

今後検討したい。

運営会議等を通して、他地区の成功例・失敗例等も聞けて今後の参考になった。

⑧その他3年間の成果があれば記載して下さい。

子供獅子舞は地区にとっての財産であり、古くから伝わる伝統を詳しく後世に残すことに少しでも貢献できれば嬉しい。 

⑨3年間の反省点や改善点があれば記載して下さい。

子供達も塾や習い事、スポーツで忙しいが、何とか時間を見つけて月に1~2回定期的に練習できるようになるとよい。

3、今後の展望及び計画について
①指定期間終了後の活動について力を入れてゆきたいことはありますか。

教化活動・祭礼行事の活性化・周辺神職との協力。

・具体的な計画

祭礼行事は、地域への愛着・伝統文化の継承・氏子意識の昂揚・離村者の祭事参加の増加にも大事なことであると思う。まずは、厳粛にしっかりと祭事を行ってゆきたい。

②指定期間終了後の体制について要望することがあれば記載して下さい。

第2期、第3期の推進神社の活動報告も何らかの形で知らせてほしい。

 

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