過疎地域神社活性化への取り組み

虫追い祭り(むしおいまつり)

熊本県 熊本県 天草地域 平成30年~令和2年実施

令和6年04月26日

 

執行日時

7月の第2日曜日

文化財指定

天草市指定無形民俗文化財

https://www.city.amakusa.kumamoto.jp/kiji0031425/

祭礼行事の概要

起源としては、はっきりした記録はないが伝承によると寛永年間(西暦1630年)頃この地方に害虫が大発生し、稲作はもとよりすべての作物や草木に至るまで全滅の状態であったそうである。

これを見かねた日頃から信心深い一老婆が、早速氏神に赤い絹布を奉納し、数日間退散の祈願をし、その赤い絹布をいただいて田畠の害虫を追い払ったところ、不思議にもその地区の害虫は一瞬にして退散し難を逃れたといわれている。

その時の赤い絹布が現在の吹き流しという虫追旗に形づくられたといわれている。当時、村の指導者は、この虫追旗の立追行事をすることによって、村の若者達の士気を鼓舞する手段としたそうである。

戦前は、氏子の組々から旗を奉納し、20本から25本くらいも勢ぞろいし、裏山の緑をバックに五色の旗の吹流しが色鮮やかに映えて鐘と太皷のはやしに合わせて、一町田小学校から一町田川の堤防を一町田橋まで走る豪壮なものであったが、現在は8本の旗を残すだけとなった。旗となる吹流しの布は、長さ2m50㎝、幅30㎝で絹布を使用し、できるだけ軽くしてある。色も5色とし、一本の旗竿に20枚から25枚をつけている。旗竿は、真竹を使ひ、長さは15mから20mもある。一本の竹では足りないときは継ぎ足している。明治時代は、各戸から一枚づつ絹布を奉納していたが、中には娘達が若い男達に対する慕情から精魂込めて織られたものもあったという。

重さも30㎏から40㎏はあると思われるが、片手で軽々と持ち上げることができるのは、微風に旗の布がはためくと浮力が生じ軽くなるということで科学的に考えられたものといえる。

虫追行事は、まず一町田八幡宮で祈願祭を済ませて葛河内十五社宮で虫おこし祭を執り行い、午後4時に、虫追旗が一町田小学校運動場に集合する。午後4時30分に立追行事で小学校を出発し午後5時30分に一町田橋で川祭りを行い解散する。

活性化の目標

 

3年間の活動計画

・1年目

モデル地域のアンケート調査実施。

・2年目

アンケート調査に基づき具体的推進施策の構築。

・3年目

具体的施策の実施。

3年間の活動内容

・1年目

アンケート調査の実施。 

・2年目

2年目は、1年目のアンケート調査に基づき具体的推進施策の構築に向け、研究し結果を出すことを目標とし、そのための会議の開催、研修の実施、具体的推進施策の構築に向けた提言の策定委託を実施した。

・3年目

本年は指定3年目最終年の総仕上げとして、天草地域の神社の過疎対策として、神社ガイドマップの作製と神社過疎対策基礎調査報告書を作成した。

3年間の活動終えて

1、3年間の活動全般について
①3年間の活動について満足していますか。

満足している。

2、活動計画とその成果について
①最終的な目標は達成できましたか。

達成できた。 

②1年目に立てた活動計画に変更はありましたか。

なし。

③活動成果として増加したものはありましたか。

 

④祭礼行事の活性化について、3年間の活動を通して祭礼行事の斎行に変化はありましたか。

なかった。

⑤3年間の活動を通して、祭礼行事の継承・復興に向けて、今後の目途は立ちましたか。

立った。

⑥支部内や近隣神社との協力体制の構築はできましたか。

今後検討したい。

⑦指定地域神社間の神社役員・総代・氏子崇敬者の共同組織の結成、神職以外の関係者または外部団体との連携等他団体との協力体制の構築はできましたか。

今後検討したい。

⑧その他3年間の成果があれば記載して下さい。

報告書で述べているように今後の具体的施策の構築ができた。 

⑨3年間の反省点や改善点があれば記載して下さい。

3、今後の展望及び計画について
①指定期間終了後の活動について力を入れてゆきたいことはありますか。

神社関係組織の確立。

・具体的な計画

過疎対策研究会の立上げ、ホームページの作成など情報化の推進。

②指定期間終了後の体制について要望することがあれば記載して下さい。
 

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