過疎地域神社活性化への取り組み

春の大祭・お田植行事(はるのたいさい・おたうえぎょうじ)

福岡県 福岡県神社庁築上支部・八女支部 平成30年~令和2年実施

令和6年04月30日

 

執行日時

4月14日10時

文化財指定

福岡県指定無形民俗文化財

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祭礼行事の概要

上宮より中宮神輿までお神様の遷座、中宮より下宮へ御神幸、下宮前広場にてお田植祭祭典。その後、松会保存会によるお田植行事、刀行事が行われる。

 

活性化の目標

急激な過疎老齢化に伴い、祭運営の人員の低下、初穂料などの減少の食い止めをいかに行って、祭運営を円滑に行えるようにする。ここ1~2年の歯止めにとどまらず、永久的に祭ができるようにする。

2年目記入

多少の過疎化の進行があろうとも、例年の如く祭行事を進められるよう、人員の確保、観客・参拝者の増加を図る。

3年目記入

急激な過疎化、氏子の高齢化の影響で、祭行事の運営動員数の低下、運営費の減少に少しでも歯止めするための方策をする。

一時的ではなく恒久的に歯止めになる方法を考える。

3年間の活動計画

・1年目

行事の一番重要な御神幸における神輿の担手の確保。

神社氏子のみならず地域全体で神社運営に取組む。

参拝者増加を図るため、祭当日参拝者一人一人にお守りとお弁当を配布、また本庁の冊子を配布。

2年目記入

過疎化、老齢化に伴ひ、神輿担手不足を外部地域から確保する。近隣地域へ助力要請。担手への資金援助。

集客への広報、参拝者の教化資料の配布。お守りの作製。

・2年目

神輿担手の確保のため、補助金がある間はよいが、次年度からはなしとなれば、担手がいなくても神幸できる方策を考える。

2年目記入

神輿担手への資金援助は永久的にはできないのでどう対処するか。20~25人必要な所、4~5名で担ぐには神輿自体を小さくする。

・3年目

数百キログラムもある神輿ではなく、二人ぐらいで担ぐことができる小さな神輿(らしきもの)を作製し、永久的に御神幸できるようその手配。

2年目記入

現在、せっかく神輿を新造したからには、白木のままではなく神輿に装飾をしてほしいとの意見が出ているので、見積りを取っている段階。

氏子減少に伴い、祭保存会人員の弱体化も見えているので、保存会強化もしてゆくつもり。

3年間の活動内容

・1年目

・神輿担手の確保のため、他地域へ回覧板を回し、20名の担手を確保することが何とかできた。(1名に5,000円の手当を支給)

・参拝者一人一人に地域で弁当の作製(おにぎり2個に山菜、漬物)配布250個。

・今までなかった御守の作製

このお宮は江戸期以前、修験者の跡地にできたもので、昔から修験が発見したとされる薬の販売をしてきた所で、それに基づき病気平癒、無病息災の御守を500体作製→参拝者に無料配布。

・本庁より提供して戴いた教化冊子(くにのはじまりものがたり・ボクの宝もの)を御守・お弁当に付けて配布。

○去年のお祭に補助金30万を使うことができなかったので、以上のことは今年4月14日のお祭に向けてのこと、実施したことと予定である。

・2年目

1年目の助成金を神輿の担手増員のため、近隣より動員を願い20名分の手当として支給。それによって神幸は滞りなく成功したが、2年目、3年目も同様でよいのかどうか。また、4年目はどうするか総代会で話合いが行われ、短期的に行事執行ができたとしても、長期的に考えれば他に頼るよりも、自力で祭行事が永続的に行われるようにしてゆくべきという当然の結論が出て、そのための案が数点出たが、結論として神輿を小さくして数人で担げるようにしたらどうかとの意見が多く、神輿購入(高価すぎるため)ではなく、自分達で作製しようということになった。大工仕事に長けた氏子が、ぜひ自分が作製したい旨、申し出があったので助成金内で製造するため、材料費だけを助成金で賄い、他は自力ですることに決定。

 装飾はないが、白木造りの立派なものができ上がった。今年のお田植祭(春祭、4/19予定)ではその神輿で神幸が行われる。

・3年目

始めにこの過疎化をいかに活性化してゆくことができるか方法を考え、一番困っている神輿の担手の確保の解決で30万円を有効に使うことができたし、2年目は金で担手確保には限界があるので神輿自体を小さくし(子供神輿みたいな)、その神輿造りを手がけ、白木の立派なものができ上がった。

しかし、コロナ禍のため、披露することができず残念であったが、氏子達がその製造に皆で力を尽くしたことが意識向上等できよかったと思う。残念ながら3年目もコロナの影響で祭が開催できずじまいである。3年目の30万の使い方については、松会保存会の衣裳が買い替え時期に来ていたので10万はそれに使い、残りは1年目の時に作ったお守りが残り少なくなったのでそれに充てている。それも業者に頼むのでなく、近隣にある施設(真珠園)に作製を頼み、独自のお守り造りに利用させて戴いた。

3年間の活動終えて

1、3年間の活動全般について
①3年間の活動について満足していますか。

祭り行事がスムーズにできる基盤ができた。総代さんの神社に対する意識付けができた。

2、活動計画とその成果について
①最終的な目標は達成できましたか。

達成できなかった。

コロナ禍で祭自体なかったので達成したとはいえないものの、氏子総代との話し合い等で活性化はできたと思う。

②1年目に立てた活動計画に変更はありましたか。

なし。

③活動成果として増加したものはありましたか。

参拝者数・協力者数。

・その要因について

1年目の対策で神輿の担手が充分に補充でき、またお守り等配布により参拝者が非常に喜んだ。

④祭礼行事の活性化について、3年間の活動を通して祭礼行事の斎行に変化はありましたか。

あった。

30万円で神輿が造れた。氏子の協力・総代の意気込み等活性化は充分にあった。コロナで中止とはなったが、次回は新神輿の披露をかねて盛大にしたい。

⑤3年間の活動を通して、祭礼行事の継承・復興に向けて、今後の目途は立ちましたか。

立った。

⑥支部内や近隣神社との協力体制の構築はできましたか。

今後検討したい。

 不充分な点が多いので何ともいえない。

⑦指定地域神社間の神社役員・総代・氏子崇敬者の共同組織の結成、神職以外の関係者または外部団体との連携等他団体との協力体制の構築はできましたか。

できた。

松会保存会と神社が一体となってお田植祭を挙行する基盤が強化できた。

⑧その他3年間の成果があれば記載して下さい。

成果がはっきりと出たとはいえないが、コロナ後の祭りはもっと盛大にできるし、今まで神幸できるかどうか不安だった点がなくなったのでよかった。

⑨3年間の反省点や改善点があれば記載して下さい。

漠然と不安だけが募り、特に考え、実行もしなかった今までに比して各段に宮司、総代会、役員の取組む姿勢が前向きに改善されよい契機となりありがたかった。

3、今後の展望及び計画について
①指定期間終了後の活動について力を入れてゆきたいことはありますか。

お田植祭の広報を町にもっとして戴く。パソコン、携帯でのアピールをする。

②指定期間終了後の体制について要望することがあれば記載して下さい

 

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