過疎地域神社活性化への取り組み

歳旦祭、祈年祭、夏祭、秋季例大祭、除夜祭(さいたんさい、きねんさい、なつまつり、しゅうきれいたいさい、じょやさい)

大分県 大分県神社庁玖珠支部・天満社(引治天満社) 平成30年~令和2年実施

令和6年04月26日

 

執行日時

1月1日、4月第2日曜日、8月1日、10月1、2日、12月31日

文化財指定

大分県指定無形民俗文化財

祭礼行事の概要

享保5年(1720)日向高千穂から伝えられ、面の使用が多く、他の神楽には見られない天冠、譲葉冠、鳥かぶと、笠などを被り、典雅で優美、気品のある古典的な舞が特徴である、引治神楽(玖珠神楽とも称する)が氏子により守り伝えられており、大分県より無形民俗文化財に指定されている。

【御参考】玖珠神楽ーくすかぐらー|全国旅行情報サイト「ジャパン・ヨンナナ・ゴー」

https://www.japan47go.travel/ja/detail/46442a73-bd45-4a2f-b48c-f41895ad0418

活性化の目標

若手に呼びかけて、神楽社社員を現在の9名から12名に増やす。

行政(町)に働きかけ、神楽継承のための資金援助を仰ぐ。

2年目変更

基本目標に支部管内での神楽演奏会を加える。

3年目記入

コロナ禍のため昨年掲げた、宮司受け持ち全神社総代への例祭玉串拝礼依頼、神社庁支部管内で神楽の演奏会の実施は、祭事の規模が縮小され2点とも実施できなかったが、この2点は実現に向けて努力を続けたい。

3年間の活動計画

・1年目

行政への働きかけ、最低1名の社員勧誘。 

・2年目

行政への働きかけ、氏子区外への奉賛会員募集活動、社員勧誘。

2年目変更

宮司受け持ち全神社総代への例祭参列玉串拝礼依頼。

・3年目

行政への働きかけ、氏子区外への奉賛会員募集活動、社員勧誘。

2年目変更

宮司受け持ち全神社総代への例祭参列玉串拝礼依頼、神社庁支部管内で神楽の演奏会を実施。

3年間の活動内容

・1年目

装束の新調、氏神社以外の神社祭典時の神楽奉納、各種イベントへの参加。 

・2年目

御大典を奉祝し、宮司本務社と同様に例祭時に特別神楽を奉奏した。

宮司が兼務する神社総代に例祭に参列してもらうべく案内をしたが、2社の総代の参列にとどまった。

※町をはじめ行政との関係が築けなかった。神楽社社員の勧誘ができなかった。

・3年目

宮司受け持ち全神社総代への例祭参列玉串拝礼依頼、神社庁支部管内で神楽の演奏会の実施を掲げたが、新型コロナウイルス感染症予防のため祭事の規模が縮小され2点とも実施できなかった。更に、コロナ禍に加え、氏子区域では令和2年7月豪雨による土砂崩れ、浸水の被害が発生し、通常の祭典の執行をなおさら困難にした。コロナ禍に加えて、水害被災者が神楽社社員の中に複数おり、伝統の「玖珠神楽」の奉納もできなかった。神社本庁からの助成金によって購入した胡床により、厳粛な祭典ができた。

3年間の活動終えて

1、3年間の活動全般について
①3年間の活動について満足していますか。

満足している。

劇的な氏子の減少が食い止められない中で、せめてそこに伝えられた郷土芸能の保全に努める事しかないと活動する中で、神社本庁よりの助成金は当社引治天満社の氏子が守り伝える神楽にとって大変ありがたいことであった。高齢化が進む神楽社社員にとって「力」を戴いた。

2、活動計画とその成果について
①最終的な目標は達成できましたか。

できなかった。

過疎地域神社活性化推進地域の指定を受け、氏子の減少に歯止めがかからない中でせめて伝統の神楽の発展のための諸事業を計画した。1年目こそ社員1名の増員ができたが、氏子区域外への奉賛会員の募集や社員の増員ができなかった。

②1年目に立てた活動計画に変更はありましたか。

なし。

③活動成果として増加したものはありましたか。

神社予算。

・その要因について

神社本庁よりの補助金。

④祭礼行事の活性化について、3年間の活動を通して祭礼行事の斎行に変化はありましたか。

あった。

胡床の購入により、座礼から立礼での祭典執行がなされ、高齢者の参列が楽になった。

⑤3年間の活動を通して、祭礼行事の継承・復興に向けて、今後の目途は立ちましたか。

わからない。

氏子の減少、高齢化の波には如何とも抗しがたく祭典の規模は小さくなるばかりだが、辛うじて社員の頑張りで伝統の玖珠神楽は守られている。

⑥支部内や近隣神社との協力体制の構築はできましたか。

希望しない。

神職数が少ない上に祭典日が重なる→日曜日、休日に祭典が集中している。

⑦指定地域神社間の神社役員・総代・氏子崇敬者の共同組織の結成、神職以外の関係者または外部団体との連携等他団体との協力体制の構築はできましたか。

今後検討したい。

宮司の受け持ち神社間で総代同志の連合組織を作りたい。

⑧その他3年間の成果があれば記載して下さい。

神社の祭具、神楽社の備品が増えた。 

⑨3年間の反省点や改善点があれば記載して下さい。

神楽は幼少期の大切な思い出。他所、特に都会にいる氏子区域出身者に祭礼の様子を届け、崇敬者として神社運営への協力を仰ぐ。

3、今後の展望及び計画について
①指定期間終了後の活動について力を入れてゆきたいことはありますか。

受け持ち神社の内、天神社同志の連合組織を作り、教化、広報の資材を共有する。

②指定期間終了後の体制について要望することがあれば記載して下さい。

過疎地神社振興策は神社界全体の問題であるとの認識を全神職に持たせる施策を実施してほしい。

 

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