氏神様

氏神さまは、私たちが住んでいる地域を守っている神社です。氏神さまは、鎮守さま、産土さまともいいます。氏神さまに対して、その地域に住んでいる人すべてを氏子といいます。たとえば、○○神社は××町の氏神、××町の住民は○○神社の氏子というような表現をします。

氏神のもともとの意味は、氏族、つまり血縁で結ばれた一族の守り神でした。たとえば、源氏の氏神は八幡さまというようにです。
それは、氏族が一定の地域に集団で暮らし、神々をまつっていた古代社会の名残です。それが、時代が下るにつれて、地域の守り神へと変遷してきたのです。

氏神さまは、もっとも身近な神さまです。神社に参拝するときには、まず氏神さまにお参りしましょう。

神社でおまつりされる神さまについて

各地の神社におまつりされている神さまは、地域の人々から地域の守り神として篤く崇敬されてきました。ですからその土地の名前を取って「○○さま」、また親しみを込めて「○○さん」とお呼びすることも多いでしょう。

全国にたくさんある神社のうち、数の多い神社を取り上げ、その神社におまつりされている神さまをご紹介します。

神明さま神明神社・神明社・神明宮

一般にいう神明さまは、伊勢の神宮でまつられている天照大御神(アマテラスオオカミ)を各地におまつりする神社です。

天照大御神をおまつりする神社としては他に、大神宮・伊勢神社・天祖神社などがあります。

また神明という言葉は、広く神さまを意味する場合もあります。

お稲荷さま稲荷神社・稲荷

お稲荷さまは主に宇迦之御魂神(ウカノミタマノカミ)をおまつりする神社です。

「稲荷」の語源は、イネナリ(稲成)という意味で、稲の生成化育する神様を表しています。また神さまが稲を荷なわられたことから、稲荷の字を宛てたともいわれています。

もともとは農業の神様でしたが、今は広く商業・産業を守護する神さまとされています。

八幡さま八幡神社・八幡宮

八幡さまは、応神天皇(第十五代天皇)・神功皇后をはじめとする神さまたちをおまつりする神社です。

京都府の石清水八幡宮では源義家が元服をし、「八幡太郎」と称するなど源氏の篤い崇敬を受けました。

さらに源頼朝により鎌倉幕府が開かれてからは、鶴岡八幡宮への信仰が高まり、武家の守護神として各地にお祭りされるようになったのです。

天神さま天神社・天満宮

天神さまは、菅原道真公をおまつりする神社です。

道真公は平安時代の学者で、右大臣まで務めましたが、遠く大宰府(現在の福岡県太宰府市)に左遷され、59歳のときに亡くなりました。やがてその墓所が整えられ、現在の太宰府天満宮となったのです。

道真公が亡くなった後、京の都でも手厚くおまつりしたのが、北野天満宮の始まりです。

道真公は英知に秀でていたことから、学問の神さまとして信仰を集めています。

住吉さま住吉神社・住吉社

住吉さまは、伊邪那岐命が禊をおこなった際に生まれた底筒之男命(そこつつのおのみこと)・中筒之男命(なかつつのおのみこと)・表筒之男命(うわつつのおのみこと)をおまつりする神社です。時には神功皇后もおまつりされています。

神功皇后が新羅出征した際に、住吉さまの御加護により、無事に戦勝を果たしたという記事が古事記と日本書紀にはみられます。そのことから海上安全守護の神さまとして、海にまつわる漁業・水にまつわる農耕の神さまとして、また和歌の神さまとしても広く信仰されています。

お諏訪さま諏訪神社

お諏訪さまは、建御名方神(たけみなかたのかみ)をおまつりする神社で、お妃である八坂刀売神(やさかとめのかみ)もおまつりされる場合もあります。

『古事記』によると、大国主命(おおくにぬしのみこと)の御子神である建御名方神は、天孫降臨に先立ち国譲りの交渉にやってきた建御雷神(たけみかづちのかみ)との力競べに負けて敗走し、信濃国の洲羽海(すわのうみ・現在の諏訪湖)に追いつめられ降参しました。その諏訪の地にまつられたのが諏訪大社です。

中世には武勇の神として武家の崇敬を集めました。また風雨の神、鍛冶の神、農耕・狩猟・開拓の守護神といった幅広い御神格を有し、後世、諏訪神社は信濃国のみならず各地に奉祀され、庶民からも篤く信仰されるようになったのです。

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