20 祖先をまつる

 

 父母はわが家の神、わが神と心つくしていつけ人の子

     ―本居宣長・玉鉾百首―(神道文化会発行『神道百言』より)

 

 この歌は、近世国学の碩学である本居宣長が「父母は我が家の神さま、自分をお守りしてくださる神さまとして、心を尽くしておまつりしましょう」と詠んだものです。

 これは、わが家がこんにちあるのは、父母が私たちを生んでくれたおかげ。その意味で、実際の人生においては、自分を生んでくれた父母を最も身近なわが家の守り神として大切にすべきで、更にその祖父母、曽祖父母、高祖父母と遡っていけば、自分の祖先を最も身近な神さまの一つとして、真心を尽くして大切にお仕えすべきであると説いた歌です。

 わが国では、地域によって違いはありますが、いまでも旧暦7月15日頃にお盆が行われます。お盆は祖先の霊をお迎えして行う先祖祭りであり、日本古来の習俗です。私たちは様々な神さまのおかげを戴いて生活していますが、現代の忙しい日々の中では、このおかげを忘れてしまうことが多いのではないでしょうか。先に記した歌は、最も身近な父母や祖先を守り神として大切にすることが、神まつりの第一歩であると教えています。
間もなくお盆の季節となります。このお盆を機会に、私たちを常日頃より守り導いて下さる祖先に対し、一層感謝の念を捧げたいものです。

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